分科会のページ (2008年)

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核化学分科会

2008 日本放射化学会年会・第52回放射化学討論会におきまして、下記のとおり核化学分科会を開催いたします。ふるってご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

日時:平成20年9月25日(木) 16:00-17:00

場所:2008日本放射化学会年会・第50回放射化学討論会 A会場
     広島大学霞キャンパス内広仁会館

1.講演
 講演者:中村典(放射線影響研究所)
 題目:放射線に関連した白血病の発症メカニズム
 

講演内容:

原爆被爆者には、被曝後早期に白血病頻度の増加が認められた。放射線はDNA
の2本鎖切断を生じる能力に優れ、染色体異常もよく誘発できることが知られ
ている。他方、ヒトの白血病には特徴的な転座(染色体の一部が交換したもの)
がよく知られている。従って、私を含めて多くの放射線生物学者は、放射線被
曝→転座誘発→白血病増加の図式を考えていたと思う。実際に、培養細胞に50
Gyという線量のX線を照射しても、白血病特異的な転座を誘発することができた
(細胞は生きられないが、死ぬ前にmRNAを調べた)。しかし大事なことは、放
射線によるDNA切断はランダムにしか生じないことである。従って、全く同じ転
座を同一人の2個以上の細胞に生じることはあり得ない。ところが数年前、眼か
らうろこが落ちる思いをした論文が出た。それは、臍の緒から得られた細胞を
用いて、小児白血病に多い特定の転座の有無を調べたところ、1%が陽性であった。
実際の小児白血病患者でその転座をもつ人は1万人にひとりなので、転座を生じ
た人は患者の100倍も生じていることになる。

 

(核化学分科会 世話人) 阪大院理 高橋成人

 

α放射体・環境放射能分科会

9月25日(木)〜27日(土)に広島大学広仁会館で開催される2008年度日本
放射化学会年会・第52回放射化学討論会において、「α放射体・環境放射能分
科会」を下記の内容で開催します。今回は,「α放射体・環境放射能研究におけ
る新手法」というテーマで,お二人の講師の先生にお話し頂きたいと思います。
多数の方々のご参加をお願いいたします。

なお今年は昼食時のやや短い開催時間となっておりますが,引き続き同会場で
は,拡大「α放射体・環境放射能分科会」ともいえる,広島特別セッション「原
爆関連研究の発展と今後」が開催されますので,そちらにも是非ご参加頂ければ
と存じます。

なお昼食時にお弁当を食べながらの開催と致したいと思います。お弁当の注文を
希望なされる方は,以下のサイトの学会参加申込ページの「昼食の有無」欄を通
じて,お弁当のご注文を行って頂ければと存じます。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/ricentr/pages/08housyakagakukaiframe.html


2008年度 日本放射化学会年会・第52回放射化学討論会
「α放射体・環境放射能分科会」

日時:  9月25日(木)12時00分〜12時50分 
場所:  A会場 (広島大学広仁会館)

分科会内容:
1.「α放射体・環境放射能研究における新手法」
   (12時00分から12時40分)

講演1 題目「透過型電子顕微鏡を用いた放射性物質と放射線損傷過程の研究」
    講師 九州大学理学研究院化学部門 宇都宮 聡 氏

講演2 題目「二次イオン質量分析計による局所同位体測定からわかる放射性核
       種の化学的挙動」
    講師 広島大学大学院理学研究科地球惑星システム学専攻 日高 洋 氏

2.その他 (12時40分〜12時50分)
 参加者からその他の話題提供があれば,その点について情報交換・議論したい
と思います。

(*13時00分〜 広島特別セッション「原爆関連研究の発展と今後」)

(α放射体・環境放射能分科会 世話人)広島大学大学院理学研究科地球惑星システム学専攻 高橋 嘉夫

 

原子核プローブ分科会

2008 日本放射化学会年会・第52回放射化学討論会におきまして、
下記のとおり原子核プローブ分科会を開催いたします。
ふるってご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

なお、分科会でお弁当の用意が可能です、お弁当をご希望の方は、
2008 日本放射化学会年会・第52回放射化学討論会のHP
http://home.hiroshima-u.ac.jp/ricentr/pages/08housyakagakukaiframe.html
に、「参加申込」があります。その中で弁当を注文できます。

             記  

日時:平成20年9月27日(土) 12:00-13:00
場所:2008日本放射化学会年会・第50回放射化学討論会 B会場 
   広島大学霞キャンパス内広仁会館

講演者:舩橋靖博先生(名工大院工)

題目:非ヘム鉄型金属活性中心における分子状酸素活性化
   ―水中の鉄イオンはオキシゲナーゼの夢を見るか―

講演内容:
 オキシゲナーゼとは、生体内において分子状酸素を活性化して基質を酸化する
機能を有する金属酵素である。その反応活性部位として蛋白質内部に存在する金
属活性中心は、鉄または銅イオンを含み、その反応に必須の酸化活性中間体を生
成する。本講演では、まず我々が行っている非ヘム鉄活性中心のモデル化につい
て紹介する。さらに、非ヘム鉄中心を有するオキシゲナーゼの重要な反応中間体
であり、メスバウア−スペクトルによる解析が注目されている高原子価の鉄―オ
キソ型酸化活性種について解説する。

(原子核プローブ分科会 世話人) 広大院理 速水真也


 

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